by shirokuma-akiki カテゴリ
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本日は朝から雨。それもかなり激しい雨。今日は朝から国連本部のビルを見学して、お昼は国連内にあるDelegates’ Dining Roomというレストランで食べることになっている。気温は9度昨日より1度だけ高い。
朝ごはんをさっと食べて、準備をする。風が強いだろうから、かさよりもレインコート、私のレインコートは大きいから、もこもこと厚着をしている祖母にはちょうどいい。国連の中はすごい人でごった返している、今日25日はユニセフが新しい子供とエイズのキャンペーンの発表をする日だ。それに加えて、学校の遠足(というか社会科見学というのかな)の小中学生もたくさん来ている。観光客もたくさんいる。ニュージャージーから親戚二人もやってきて、国連本部ビル、会議場などをうろうろする。本来ならば日本語ツアーに入ってもいいのであるが、歩きが多いツアーも大変だろうし、祖父はどちらかというとビルの中をゆっくりと歩き回わりたいだろうと思い、私の手抜きツアーに参加してもらうことに。 あいにくの雨で窓の外を見ても空が灰色でしかも寒々しい。ユニセフのイベントもあって3階には行くこともできなかった。実はここにラウンジがあって、60年代ぐらいの雰囲気があるので、ここに祖父を連れて行きたかったのであるが、それはかなわなかった。ビルの中をうろうろしていたら、職場の大ボスで日本人のWさんに遭遇。Wさんは実は偶然であるが、私がアイオワで通った大学の大先輩でもある。そのことを言いながら祖父母にWさんを紹介する。日本人の学生はほとんどいかないアイオワの小さな大学の大先輩が同じ職場にいることに祖父母はおどろいた様子であった。 国連のようないわゆる観光地にくると祖父母は非常に対照的である。祖母はどちらかというと、その場所に行ったということが大事である。「孫が仕事をしている国連を案内してくれた。」と、帰国して近所の人に話す様子が目に浮かぶ。私の勤務している国際機関のオフィスは実はこのビルの中にない、それももちろんわかっているだろうが、そんなことはどうでもいい。祖父の興味の中心はやっぱり建物と細かいところのようす。古くなってがたが来ているビルを、中からまじまじと見ている。変なところに段差があると気になるらしいし、雨漏りしているところがあると、それも気になるようす。あとは、そのとき自分のいる場所を知るのがすきである。また、まどがあると、その窓はどの方角をむいているのか、などなど。 地下のギフトショップで、祖母は「近所の人のお土産に」と国連チョコレートを買い込む。小さなチョコレートがたくさん入っていて、国連のマークがついていたり、包み紙に国連本部や総会議場のイラストが付いたものである。日本に帰ってこれを届ける祖母の姿が目に浮かぶ。実はこのチョコレート、包装も楽しませてくれるが、味も結構わるくないので安心してお土産に持っていってもらえる。「国連も見かけだけね」とならないためにも、悪くわないお土産だとおもっている。支払いを済ませると、後ろに祖父がショットグラスを手に立ている。しまった、おじいちゃんがほしいものを聞くのをすっかり忘れていた。本当に必要なのかしら?というのが聞きたいところだが、「これがほしかった。」ということなので、レジに並ぶ。支払いが済んで店を出ると、「実は国連のマークが付いたTシャツもほしかった。」と祖父。あらら、本当にすみません。祖母のお土産話にそえるチョコレートの数を数えることに気をとられていました。祖父ともう一度ギフトショップに戻って、気に入ったというTシャツを購入。満足そう。 ランチには職場の友達も何人か来てくれることになっていた。59丁目にあるクイーンズボローブリッジとルーズベルト島がよく見えるこのダイニングルームは、私の同僚にお客さんがあると必ず来る。各国の料理がでてきて、何週間かごとにメニューが変わる。肉・野菜・魚そしてデザートが豊富にそろったビュッフェスタイルのレストランである。これなら祖父も思いっきり食べられるだろう、と思ったのもここのレストランを選んだ理由のひとつであるが、どうも食欲がないらしい。ビュッフェというスタイルがだめだったのか、料理が口に合わなかったのか。ちょっと心配になった。 3人目の同僚Lが到着して、ワインをあける。白ワイン好きの祖父は喜んでワインには手をつけているが、食べ物のほうはもういいらしい。Lは大の蕎麦好き、というかオフィス近くの日本食やで出てくる手打のなめこ卸蕎麦が大好き。レストランの昼のマネージャーさんに「たまには違うものを食べたほうが体にいいですよ。」といわれた、というエピソードがある。Lが「あなたのおじいさんとおばあさん、なめこおろし蕎麦はもう食べにいった?」ときく。それを訳して伝えるが、二人はポカンとしている。まだ食べに行ってないのよ、というと、「あそこはおいしいからぜひ行ったほうがいい。」という。結構おかしい、でもまあ、時間があったらNYでそば、もいいかもしれない。 楽しく食事を終えて、同僚たちにさよならを言って、国連を後にした。霧雨の中を数ブロック西に向かい、「グランドセントラル駅といっても全然電車がみえないけど、いったいどうなっているのか」と近くを通る度にいう祖父の疑問を解決するために、グランドセントラルの中を見に行くことにした。駅舎の設計が仕事だった祖父にとっては、駅を見るというのはこの上ない楽しみのようである。グランドセントラル駅は、高い高い天井に星座が描かれている。建物としても中から見ても、外から見ても大変美しい。祖父のみならず祖母も、大叔母のNさんも大満足のようであった。鉄道マニアは絶対はずせない地下鉄博物館分館とギフトショップを除く。ここではNYの地下鉄、バスの路線図を無料で配っている。マンハッタンんのバスのものだけでなく、ブルックリン、クイーンズなどの路線図も無料で配布している。地勢図とはいかないが、ここで地図を少しもらい、その上ラミネート加工してあるマンハッタンの地図を購入して大満足の祖父と祖母と共に雨の中をアパートに戻ってきた。
by shirokuma-akiki
| 2005-10-25 20:25
| お気楽極楽
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